甲州弁講座 基本編
■方言について
方言の定義 / 方言の成立 / 方言と共通語の違い / 方言の分類・区画 / 全国方言の種類
方言ってなに? 〜方言の定義〜
方言とは基本的にはなし言葉ですが、ある地域に特徴的な言葉、つまりある地域で話されている言葉すべてを指して方言といいます。(この中にはアクセントや言葉の語尾なども含まれています。)
ですから厳密にいうと普段は私たちが親しい人と話している時の言葉が方言ということになり、もっとも自然に、飾らずに話が出来る言葉ということになります。
また、同じ地域でも若者の方言とお年よりの方言とではかなり違っています。 時代や地域によってどんどん変化し、生まれ変わっているものなので、その土地のにおいや歴史、そこに暮らす人々の喜びや悲しみなどがいっぱい詰まった言葉、それが方言なのです
。
もしも北海道と沖縄の人がそれぞれの方言で話をしたら・・・たぶん全然話が伝わらないでしょう。
そこでニュースなどで話されている言葉『共通語』が必要になってきます。
日本ではだいたい東京で話されている言葉(東京方言)を共通語としているようです。 この共通語は全国どこでも通じる言葉ですから共通語はしっかり勉強しなければなりません。
でも、方言も大切にしていきたい言葉です。
私たちは普段の生活では共通語と方言をうまく使い分けているということになります。
方言はなぜ出来たの? 〜方言の成立〜
方言は誰かが作ったのではなく、その土地で暮らす人たちが生活している間に自然にできた言葉だと考えられます。
中には東京の渋谷などで使われている言葉がコギャル(もう言わない?)によって日本中に伝わるように、昔、京の都で使われていた古い日本の言葉がハヤリ言葉として地方に伝わりそれが今でも残っている場合もあります。
沖縄の言葉は平安時代の言葉が今でも残っているようです。
方言と共通語の違い
方言の特徴としてまず『はなし言葉』であることがあげられます。
はなし言葉とは普段の生活や親しい友だちなどとの会話で使われている言葉のことです。
これに対して共通語は『はなし言葉』でもあり『書き言葉』でもあります。
知らない人や大勢の人に対して使う言葉です。
注)標準語という言い方がありますが、共通語のくだけた言い方を洗練したものを『標準語』という場合が多いようです。
共通語 | おっかない、こわい | 学校を休んじゃった |
標準語 | おそろしい | 学校を休んでしまった。 |
<方言と共通語の長所と短所>
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