やがて冬にな りました。
アリは穴の中にこもり、のんびりと休んでいました。
ある日、そこへやせ衰えたキリギリスが訪ねてきました。
『ごもしんどォ、なンか喰いもンを分けてくれンけ?』
『なえ夏のうちにためとかなんどォでェ?』
『ほん なこン言っとって暇ンなかっとおォさ、まいンち歌うに夢中だったから』
『夏中歌ってとォじゃァ、冬中踊って暮らせばいいじゃんけ!』
アリはぴしゃりとドアを閉めてしまいました。
『あ〜、ほォ言いっこに・・・・だめけェ〜〜?』
キリギリスは雪の降る野原の真ん中で、寒さに震えながらしょんぼりしていました。
今、楽をしているなまけ者は、そのうち痛い目にあうというお話しです。
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