甲州弁講座 基本編  

■甲州弁文法上の特色
  名詞 /  代名詞 /  動詞 /  形容詞 /  形容動詞 /  助動詞1 /  助動詞2 /  副詞 /  接頭語・接尾語
  助詞1 /  助詞2 /  助詞3 /  助詞4 /  感動詞  

形容詞 〜甲州弁文法上の特色〜


ものごとの様子や性質を表わす言葉を形容詞といい、言い切る時の形は最後が「い」で終わります。

  *青い  *高い  *美しい   *広い

◇使われ方によって「い」が「く」や「けれ」に変わります。
  

*青い⇒青くなる 青ければ *美しい⇒美しくなる 美 しければ
*高い⇒高くなる 高ければ *広い⇒広くなる 広ければ


【甲州弁では?】
◇形容詞、形容動詞に未然形がなく(〜ら)の形になります。

  未然形とは(う)に続く形で(早かろう)(楽しかろう)などです。

*寒かろう⇒さむいら
*楽しかろう⇒たのしいら


◇仮定形は(りゃあ、ろば)につながります。

*来なければ⇒来んけりゃ あ
*寒ければ⇒寒けりゃあ、 寒けろば


◇変わった形容詞の例

*新しい⇒にいしい *忙しない⇒やせったい
*古い⇒ふるしい *まぶしい⇒ひどろい
*くすぐったい⇒ももっちい


<強めの接頭語をつけて意味を強める>  

*しゃらめんどくさい *いけずうずうしい
*こうるさい *しゃらうるさい
*しゃらっくやしい


形容動詞 〜甲州弁文法上の特色〜


形容動詞もものごとの様子や性 質を表わす言葉ですが、形容詞との違いは後ろに「だ」「な」「に」などがついて使われます。

*静かだ *静かな *静かに
*大切だ *大切な *大切に


【甲州弁では?】
◇仮定形では(じゃあ)につながります。

*静かならば⇒静かじゃあ
*大切ならば⇒大切じゃあ

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